私の設計する住まいでは、基本的に引き戸を提案しています。
引き戸の魅力は、開き戸のように身体をかわす動作が不要であること、そして開けたままにしても邪魔にならない便利さにあります。
特に、家事動線上の扉やトイレの扉は引き戸にすることをお勧めします。
扉を開けるとこんな感じ。来客がなければ洗面所の扉を開けっぱなしにして利用することもできます。
壁の交差する部分は柱を設けたくなりますが、扉を優先します。
イレギュラーな設計なので、構造設計事務所との調整とプレカット発注前のチェックを忘れずに行う必要があります。
次に、店舗トイレでの事例をご紹介します。
柱をかわして壁をふかし、その中に扉を引き込みます。
この際、基礎立ち上がりが連続しないように配慮し、また、この壁に筋交いを設けないよう構造設計事務所との調整が必要です。
一見すると引き戸の採用が難しそうなプランでも、ちょっと工夫するだけで「引き戸」実現の可能性があります。