「石巻平野町の家」のキッチンには、お皿や小物ディスプレイ用に飾り棚があります。
飾り棚は窓を通り越して壁まで伸長するデザイン。取り付け方法について深く検討することなくこのデザインを採用します。
ところが、工事終盤にガラス取り換えの必要が生じ、交換出来ないことが発覚します。
現場からは「壁を剥がす→棚板を外す→ガラスを交換→棚板と壁を復旧」との提案を受けますが、
将来ガラス破損交換に対応できるようにしておきたいことから、棚板の脱着可能な形状に改めることにしました。
折角きれいに作って貰った棚をカット..
現場で見るたびに心が痛みます。
ガラスの交換が終わって復旧作業です。
裏側から覗き込んだ写真。両サイドにホゾを付いて、棚板をスライドしてはめ込みます。
以前、中世古の家の書斎でリカバーしたのと同じ方法です。(参考記事:「間違いの痕跡」
両サイドに切込みがありますが
少し離れれば全く気になりません。
今回は、棟梁のKさんの腕に救われましたが、イレギュラーな設計をするときは慎重に検討しなければいけないと反省しているところです。
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2021.11.01 原田久