どこのお住まいにもある室内扉。
改めて考えてみますと、室と室とをきっちりと分けたい時に用います。
分かりやすいのがトイレです。ここの扉を無くそうと考える方はそうそうは居ない筈です。
廊下から洗面室への扉など普段開け放っておくことが多いのならば、なくても良い場合もあります。
寒い時期には閉じたい、来客時には閉じたいといった場合には、引き戸としておくと扉を開けておいても邪魔になりません。
室内空間をイメージする時、デザイン的に扉として目立たせるのか、壁の一部として見せたいのかが一つの分かれ目です。
目立たせたくないのなら、扉の色を壁の色と合わせる、扉の素材自体も壁と合わせる、枠を細いものにする、などなど
制作建具では色々手立てはあります。
扉として見せたい時には、扉自体の色やデザインにも気を配ります。
シンプルな何もないドアですと、個室ではプライバシーが保たれますが扉を閉めた時には行き止まり感が生じます。
玄関からリビングへの扉などにガラスを用いると、ドアの向こう側の気配も感じられ抜け感が生じ、同じ広さでもより広く感じられます。
こちらは、二世帯住宅の子世帯リビング。2階にあります。
階段へと続く扉はスリット入りの扉、子供部屋へ続く扉は大きな窓のある扉としています。
ガラス自体を透明としなくても、ガラスがあるだけでかなり違います。
安全性や重さを考えて実はガラスではなくアクリル板を使用しています。
ちなみに、階段への扉を閉めるとそこには可動棚が隠れています。
扉も毎日目に触れ手に触れるものです。
引手やドアノブは使いやすくシンプルなものを選んでいます。
製作建具は自由に創れますので、お気に入りのドアノブなどあればお伝えください。
2021.08.20 栗山祐子