どんな暮らしがしたいですか。
住まい計画の出発点は、クライアントのご要望です。
周辺環境を含めた敷地や予算は条件です。
家づくりを考え始めたら、まずご自分にとっての心地よさは何かということに向き合っていただきたいです。
リビングでくつろいだり、ダイニングで家族と一緒に食事をすることが心地良いと感じるかたは多いです。
浴室から庭が眺めたい、友人とお茶やお酒を楽しみたい、休日には畳の上でお昼寝、というものありますし、
家族図書室が欲しい、趣味のコレクションルームが欲しい、周囲を気にせずピアノを楽しみたいとうように 教えていただかないとわからないことも。
猫と楽しく暮らしたい、時には一人になれる場所がほしい などなど。
ご要望を出発点に、近い将来だけでなく長期的に変化していくライフスタイルもイメージしながら居場所を計画していきます。
耐震性や断熱性など安心や快適性につながる性能面と擦り合わせながら 陽の光、風、目に入る景色が心地良さの味方になるように。
最初からはっきりしているご要望もあれば、ぼんやりとしたご要望も当然あります。
むしろ、ぼんやりとしたご要望のほうが多いと考えています。
ぼんやりとしたご要望をプランに織り込み、プランを見ながら気づいていなかったご要望を確認していく。
基本設計はそんな工程です。
住まいの在り方、家族の在り方が決まる基本設計こそ、時間をかけて丁寧に。
せっかくご家族やご自分の居場所を作るのであれば、一番のお気に入りの場所に。
そんな思いで設計を進めています。
2021.03.05 栗山祐子