アイランドキッチンやペニンシュラキッチンではレンジフードの存在感が強調されがちです。
キッチンとダイニングとの堺に単独でレンジフードが現れてくることに加え、ダイニング側から見た時に素材感が周りと揃わないことがあるためです。
断熱性能が叫ばれる以前の住宅の窓はアルミサッシが一般的で室内側にも金属要素がありました。
レンジフードにステンレスなど金属要素を取り入れても、室全体とし見れば唐突感はほぼありませんでした。
最近のサッシは室内側に樹脂を用いるのが一般的。
なので、例えばサッシの室内側を白、キッチン自体やシンク・カウンターも白色としてダイニング側から水栓が見えない場合にはレンジフードだけがステンレスと見えることも。
ステンレスのレンジフードは素材そのままで潔いので好きですので、取り入れる場合には、カウンターもステンレスとする、水栓の頭をダイニング側からもチラリとでも見せる、ペンダント照明の傘を金属とするなど、唐突感が生まれないように心がけています。
こちらのレンジフードの色は白です。
壁とぴったり揃う白ではなくても、ステンレスや黒いものよりも壁の色に近いのでダイニング側から見ると空間に馴染み、存在感が薄れます。
白いレンジフードは少し前まではほとんどありませんでしたが、このところ様々なメーカーさんからホワイトも選べるようになってきました。
レンジフードに限らずですが、汚れが目に付くほうが常にきれいにしやすい、と考える方もいらっしゃいます。
レンジフードがキッチンの奥ではなくダイニング側に現れるレイアウトの場合には、フードの色にも拘ると、一味違った空間が出来上がります。
2020.11.27 栗山祐子