窓の役割のひとつに「外部の景色を取り入れる」ことがあります。
建物内から外部の景色が見えると行き止まり感が薄まり開放感が得られます。
こちらでは洗面室の天井付近と床付近とに窓を設けています。
手前のリビング側から見ますと隣地の緑が目に飛び込んできて気持ちいいです。
この窓の目的は、開放感を得るための借景です。
ここで、通風もほしいからと引き違い窓や横滑り窓にしてしまうと、この開放感は得られません。
FIX窓は開閉しないのでガラスまわりのフレームが細くピクチャーウィンドーに向いていますが
他のサッシではフレームが太くなってしまいます。
開閉のためのハンドル等も小さな窓では気になるものです。
用いる窓の目的によって、不要な要素をそぎ落とすことでより心地良い空間を作り上げていきます。
2020.08.21 栗山祐子