「王ヶ崎の家/豊橋」の和室には高さを抑えた天井があり、材はレッドシダーです。
和室の天井がリビング側まで伸びて、リビング側からは下がり天井になっています。
空間を出来るだけ連続させたいので、和室とリビングとの間の建具は天井までとし垂れ壁をなくして、鴨居も天井材に合わせレッドシダーとして目立ちにくくしています。
天井を美しくしたいことから、鴨居のレールは無しで溝のみとしています。
天井で吊らない建具は床で支えます。床には敷居が表れますが、フローリングと畳との見切りにもなりますので、床側の敷居はデザイン的にもあったほうがしっくりきます。木目と色目がこのお宅にバッチリで、この材を使わせていただくことになりました。(話それますが手前の飾り柱は、萩森さんの倉庫に長年眠っていた「ブビンガ」です。)
こちらの写真はプライベートな2室間を仕切る引き戸部分。垂れ壁がある一般的なもので、中央部の建具上にレールがあるのが確認していただけるかと思います。天井の連続性を求めていないので、これはこれで正解です。
どのように使いたいかだけではなく、どのように見せたいかをよく考え、どうかたちにするか。
小さなことの積み重ねで良い家が出来上がっていきます。
2020.06.04 栗山祐子