二世帯住宅では、玄関や水まわりをどこまで共有するかが暮らしに大きく影響します。
こちらでは、2階にミニキッチンとトイレの他に洗面コーナーを設けています。
「洗面室」とするとスペースを要します。
「洗面コーナー」とすることでリビングを広く利用できます。
浴室を共有とした場合、脱衣室が洗面室を兼ねることが多いのでそのまま洗面スペースも共有となりがちです。
しかし、脱衣・洗濯・洗面・歯磨き・お化粧・ヘアメイクは行為としては別です。
それぞれのシーンを分けて考えます。
赤ちゃんの食べこぼしなどでちょっと洗いたいという時。
幼稚園や保育園からの帰宅時、手洗いコーナーとして。
毎朝の身支度。親世帯と分けることで混雑しにくくなります。
それぞれに歯ブラシなど用具が要りますので、収納スペースを兼ねた鏡を準備。
既製品の洗面化粧台をそのままポンと設置しますとインテリアが乱れてしまいますので、
洗面ボウルと扉とを分けて計画し、扉は他の扉と同じ仕上げとしています。
便利なだけでなく心地よく、と考えています。
2019.10.25 栗山祐子