対面キッチンのダイニング側を畳とすると、どこか懐かしく落ち着きのある食事空間ができます。
その畳の床を上げ、キッチン側にカウンターを設ければ、文字通りの「対面」キッチンが出来上がります。
こちらでは、畳床を薄く見せるよう、座面を持ち出しにしています。
座面とカウンターの厚みを揃えることでシャープな印象に。
実際にキッチンカウンターと同じ厚みの座面は先端部だけなのですが、
視線の高さが通常の生活では畳床より下に行くことはないので、
視覚情報としては「薄い畳の座面」に見えてきます。
持ち上げた床下空間は収納スぺ―スとして有効活用できます。
少し気を配ることで今の暮らしに似合うデザインになり、そういった工夫を重ねて空間を作り上げます。
2019.08.22 栗山祐子