南向きに太陽光パネルを設置するときの最適角度は
東京 6.5寸勾配(約33度)
名古屋 6寸勾配(約31度)
大阪 5.5寸勾配(約28.8度)
なのだそうです。
昔ながらの瓦屋根は4寸勾配(約22度)が一般的ですから、6寸勾配では斜め具合が1.5倍になり、結構な急勾配です。
1階の室内高さを確保できる最も南のラインから、この勾配で屋根面が上っていく事になりますので
2階の室内高さとも絡めて屋根勾配を決定します。
その際に断熱材の納めや構造材も絡めて室内天井高さを確保し、できるだけ無駄なく美しいバランスを探します。
外壁ボリュームによってもしっくりくる屋根勾配は違います。外壁長さが長いと急勾配屋根の見た目の重さを
吸収してくれますが、外壁長さが短いと重心が上にあるバランスの悪い建物になりがちです。
デザイン検討の結果、建物単体で見ても周りの景色のとのバランスで見ても丁度良い5.5寸勾配に決定しました。
かわいらしいながらもどこか優雅な外観にまとまったように感じます。
2017.09.06 栗山祐子