「中世古の家」は敷地面積25坪弱、準防火地域内の木造3階建ての住宅です。
本来でしたら3階建てということで多くの壁量が必要になる上に、1階にガレージを設けると構造的に大きな偏りが生じます。
在来工法では不可能な間取りでしたがSE構法を採用することでこの建築を可能にしました。
何かと規制の多い計画でしたが、上手にまとめることが出来たと思います。
若干残工事がありますが、先週金曜日に「中世古の家」のお引渡しを行いました。
シャープなガルバ外壁に和のテイストを織り交ぜた外観デザイン
駐車スペースとアプローチは ”ガレージ” といった安っぽい印象にならないように心がけました。
前面道路を往来する車や自転車はわりとスピードを出して通過する場所でしたので
建物の足元はテーパーをつけて車の出入の時にお互い視認しやすい設計としました。
デザイン的にも変化が出てちょっと軽快な印象になりました。
敷地は奥行が深く間口の狭い形状です。
3階建てそのままを立ち上げるとノッポでアンバランスなファサードでしたので、3階西側の高さを抑え全体のバランスを図りました。
片流れのケラバは垂木を延長して梁なしの軽快な納まりとしています。 → ☆
OPENHOUSEはあいにくのお天気でしたが、しっとりと濡れたアプローチも風情があって素敵でした。
玄関扉を開けると、ホールと和室、さらにその先の庭までが一体で感じられる広がりのある空間。
正面の庭には樹木を植えていただきます。
玄関脇には腰掛。背もたれは建替え前の思い入れの深い床柱を壁に埋め込みました。
クライアントのお父様がいつも磨かれていたそうです。
玄関からアプローチ飛び石の眺めも素敵で、オープンハウス終わって玄関に腰かけてボーっと眺めてました。
1階の和室は奥様がお友達と心置きなく談笑されるスペースです。
和室の隣はクロゼット兼用の控え室。階段下に持ち込みタンスが納まります → ☆
階段下のトイレでも狭さを感じない納まりです。
1階はウォールナットのフローリングをベースにシックな色でまとめています。
(次回に続きます。)