利便性の向上や、断熱・耐震などの性能を高めるためにリノベーションするわけですが、
私たち建築家に依頼される方は、+αとしてデザインを特に期待されてのことになります。
コストと構造の制約があるなかで、どこまでデザインの質を上げることが出来るのかということが
リノベーションの課題となります。
豊川市の「為当の家」もそんな案件。
この工事のビフォー・アフターをご覧ください。(今日から3日連続でアップします。)
まずは、外観
3種類の切妻屋根が入り組む複雑な屋根。
この屋根と外壁を残しながら一部解体、増築を行います。
低い屋根を小屋組みから撤去。大きな屋根に合わせてかさ上げ。
増築部屋根を擦り付けて、流れ造りのような屋根形状に。外樋の採用で漏水のリスクを減らします。
ゴチャゴチャした外観から一転して、スッキリとシンプルな外観に。
増築部ガルバ外壁は、家相上の理由からこの色の採用となりました。
1階LDK空間は、2世帯共有のダイニング・キッチンはガラス戸でリビングと仕切られていて、
昼でも照明が必要な空間でした。
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キッチンの位置はそのままに建具と垂れ壁を撤去。LDKが一体となる明るく広々とした空間にさま変わり。左右の白い壁は既設耐力壁。
キッチン奥の洗面脱衣室は撤去して
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LDKと一体で使える玄関ホール空間に。夏は開放、冬は引き戸を閉めてクローズします。
キッチン背面の食器棚
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造り付けの食器棚+家電収納となりました。
リビングの家具とテレビ台も
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造り付けの家具となりました。滑車付きのテレビボードは食事時に移動して使います。
この家の作り付け家具は、すべて大工工事と建具工事で製作し、コストを抑えました。
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階段ホールからの眺め。3世代が集う、明るく開放的なLDK空間です。
2013.05.22 ディクタ建築事務所 原田久